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銅版画による色彩の研究と、アートを通した心豊かな暮らしを提案するために版画を制作しています。
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今日は版画普及活動のお仕事で、岡山県立美術館でリトグラフのワークショップでした。
最初このオファーを頂いた時、え、マジで、本当に出来るのかな、、、とかかなり不安でした。
特に、リトプレスではなくエッチングプレスで印刷可能か、というのが最大の課題でした。
そしてそれ以外の道具を揃えるのも一苦労なのが目に見えていましたが、担当の学芸員さんの熱意に押されるように、精一杯やってみようとお受けしました。
実際、学芸員の方もリトグラフの必要備品の多さには驚いた様です。

2ヶ月間しっかり準備しておいたので、始めてみるとまことに順調にワークショップをすることが出来たのにはホッとしました。
方法を練りに練ったこともあり、リトグラフとは切っても切れない、描いたイメージが出て来ない、版が真っ黒に潰れるといったトラブルも一切なく、最後まで刷れたのは正直、奇跡に近いことだと思っています。
なかなか実際の制作でも難しいことなのです。
しかも黒1色でしか刷れなかったとは言え、10時から16時半まで時間ぴっちりに終わることが出来たことは、予想外の上出来でした。

参加者の方に取ってはかなり難しい技法だったとは思いましたが、体験することでリトグラフというものを分かって頂けたのはありがたいことでした。
そして皆さん口々に面白かった、続きをしたいと言うようなことを言って下さったのが、とても嬉しかったです。
自分にとっても大きな自信となった一日でした。

なによりお手伝いをして下さいました岡山県立美術館の学芸員、スタッフ、研修生の方々、そして道具を快く貸して下さいました関係者各位に心より御礼を申し上げます。


運び込まれるプレス機。



また美術館ではシャガール展を開催中でして、その中で、実に重要な版画作品が多数出品されていました。
銅版画集の「聖書」、リトグラフ版画集の「ダフニスとクロエ」、「サーカス」など美術史上でもかなり名作傑作と言われる作品たちです。
これらがずらっと並んでいるのは壮観でした。
油彩目当てのお客さんには版画がいっぱい、と思われるかもしれませんが、版画家の私としては垂涎物の展覧会でした。
会期終了前に、もう一度じっくり見てみたいと思っています。
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プロフィール
HN:
yusuke-okamura
年齢:
45
性別:
男性
誕生日:
1979/02/15
職業:
版画家
趣味:
大道芸
自己紹介:
銅版画による色彩の研究と、アートを通した心豊かな暮らしを提案するために版画を制作しています。
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